リュック・ベッソン、はじめての回想録ついに刊行!かつて映画『グラン・ブルー』に魅了されたすべての人に、ベッソン自らが語り尽くした。ブルーの世界に憧れ、その映像化を成し遂げるまでを描いたファン待望の一冊

翻訳書籍レーベル&booksでは、6月22日(水)に新刊『恐るべき子ども リュック・ベッソン『グラン・ブルー』までの物語』を刊行する。フランスを代表する映画監督リュック・ベッソンが、少年時代に海(ブルー)に魅了され、29歳で映画史に残る名作『グラン・ブルー』を完成させるまでを自ら余すところなく綴った一冊。

強烈な生い立ち、人生を変えた海との出会い。映画への情熱にめざめ、数々の試練を乗り越えながら映画監督への道を進んでいく青年時代。ハリウッドスターたちの素顔、映画製作の裏側――映画ファン待望の知られざるエピソードに満ちた、リュック・ベッソンによるはじめての回想録。

孤独から生まれた想像力

「ぼくはもともと発想の豊かな子どもではなかったように思う。ただ、いつもひとりぼっちだったこと、そして、何でも揃う便利な環境に置かれていなかったこと、そのせいで、想像力ばかりが発達してしまったのではないだろうか」――第三章 ギリシャ、タコ、ウツボ より

グラン・ブルー、それは底さえもわからない深い青一色の世界

「そこには太陽光は届かない。プランクトンの発するパチパチという音がさらにはっきりと聞こえる。海面に浮かび、波に揺られながら、グラン・ブルーを見下ろす。グラン・ブルーがこちらを呼んでいる。目が眩(くら)み、身を委ねたくなる青の世界。(中略)いつか、誰かがこのグラン・ブルーの世界を映像化してくれたらいいのに」――第六章 イルカと青い世界の底へ より

ジャン・レノとの出会い

「ある日、異様な風貌をした青年が現れた。身長一九三センチ、がっしりとした体格で、鷲鼻に魚のハタを思わせる目つきをしている。名前をジャン・レノといった。とにかくその容姿に圧倒された。そんじょそこらの雑魚とは違う。おまけにコイのようにおそろしく寡黙な男だ。(中略)ジャンからは面接の際の口上は一切なかった。『はじめまして』も『失礼します』も。一言も口を利かなかった。ぼくはこの男に魅了されてしまった」――第十三章 ジャン・レノ より

【目次】
はじめに
第一章 ぼくはまだ暗闇のなかにいた
第二章 小石だらけの小さな湾で
第三章 ギリシャ、タコ、ウツボ
第四章 ぼくが手にした一つの言語
第五章 映画、写真、音楽
第六章 イルカと青い世界の底へ
第七章 書く習慣ができた
第八章 ジャック・マイヨール
第九章 映画を作りにパリへ
第十章 兵役とカンヌ映画祭
第十一章 これがぼくの家族
第十二章 エリック・セラ
第十三章 ジャン・レノ
第十四章 『最後の戦い』
第十五章 受賞、そしてゴーモン社試写室へ
第十六章 パリからタオルミーナまで
第十七章 スティングとイザベル・アジャーニ
第十八章 『サブウェイ』
第十九章 ウォーレン・ベイティ
第二十章 ロザンナ・アークエットとジャン=マルク・バール
第二十一章 途方もない冒険の日々
第二十二章 『グラン・ブルー』

 

書名:恐るべき子ども リュック・ベッソン『グラン・ブルーまでの物語』

著者:リュック・ベッソン

訳者:大林薫

刊行:2022年6月22日

判型・ページ数:四六版/560頁

定価:3,080円(2,800円+税10%)

刊行:&books(辰巳出版)

ISBN: 978-4-7778-2937-8