気がつけば4分の1が障害のある社員になっていた?!ユニバーサル農園「京丸園」の取り組みが絵本になりました! 『めねぎのうえんのガ・ガ・ガーン!』

★うちの学校の生徒をやとってもらえないでしょうか?

静岡県浜松市にある、「芽ねぎ」などの水耕栽培で有名な京丸園は、400年を超える歴史ある農園です。13代目の鈴木社長は農園をもっと進化させたいと考えていました。
きっかけは近くにある特別支援学校の先生が、京丸園を訪ねてきたことでした。

「うちの学校の生徒をやとってもらえないでしょうか?」

鈴木さんはこれまで障害者とまったく接点のない生活をしていて、障害者と話したことも意識したこともありませんでした。
「何と言って断ろうか……」と考えた末、職人技が必要な芽ねぎの栽培の過程を先生に見せました。

特別支援学校の先生は、その作業を見ると鈴木社長の思わくどおり、「これはうちの生徒には無理ですね……」と、帰っていきました。

★下敷きマジック

1週間後、「これ、使えんでしょうか?」と、先生が下敷きを持って農園にやってきました。その下敷きを使って、先週見た芽ネギを植える職人技を1回でやってのけたのです。

鈴木さんは驚きました。

「その仕事ができる人を探すのではなく、その人ができる工夫を考えればいいんじゃないか……?」

これが障害のある人を雇用するきかっけでした。
★仕事はゆっくりな方がいい!

特別支援学校を卒業し京丸園で働くこととなったAさんは、あてにしていた仕事が思うようにできなかったため、ほうきとちりとりでビニールハウス内の掃除をすることになりました。スピードは決して速くはありませんでしたがとても丁寧に掃除をし、小さな草があれば取り除いてくれました。するとハウスの様子が変わっていきました。Aさんが掃除したお蔭で草がなくなり、害虫が少なくなっていったのです。そして、農業で一番つらい仕事である農薬散布が軽減されていきました。ほうき一本で農薬の回数が減るのであれば、掃除機で虫を直接捕まえればもっと農薬を減らせるかもしれないと、鈴木さんは「虫トレーラー」を開発しました。この虫取り掃除機は、作業スピードがゆっくりであればあるほど虫が捕れます。つまり、動作がゆっくりの人にお願いしたい仕事です。

ハウス内は、害虫がいなくなり農薬がいらなくなりました。

★障害者が働くのが難しいとしたらそれはだれの問題?

鈴木さんは、知的障害のBさんに、「トレーをちゃんと洗っていて」と指示を出しました。1時間後見に行くと、Bさんは100個あるトレイの1個目をずっと洗っていました。

特別支援学校の先生に、「あの子は仕事ができない」と連絡しました。

先生 「ところで、鈴木社長はBさんにどんな指示をしましたか?」
鈴木 「ちゃんと、話しましたよ、『ちゃんと洗っといて』と」
先生 「鈴木社長、それは指示ではありません。指示とは、トレイの表を3回こすって次に裏を3回こすって、水を流して、トレイを指定の場所において、次のトレイに移る」というのが指示です」

Bさんにその指示を伝えるとトレーを次から次へと洗ってくれました。

障害のある人の就労が難しいのは、彼らの問題なのでしょうか。それとも、障害者と関わる私たちの問題なのでしょうか。
鈴木さんは、私たちが新しいやり方を探して変わっていけば、もっと多様な働き方が見つかって、もっとたくさんの人と一緒に仕事ができる、とすっかり頭のスイッチが切り替わりました。

それ以降、毎年1名ずつ障害のある人を採用し、京丸園では、毎年新しい仕事の仕方が生まれています。

子どもといっしょに「障害」を身近に考える絵本

『めねぎのうえんのガ・ガ・ガーン!』

めがでて まもない ほそ〜いねぎのことを 「めねぎ」 といいます。

おいしいめねぎを たくさんつくっている すずきさんのうえんには

ある ひみつが あったのです。

2021年12月全国書店にて発売!!

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めねぎのうえんのガ・ガ・ガーン! [ 多屋光孫 ]
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『めねぎのうえんのガ・ガ・ガーン!』
https://www.godo-shuppan.co.jp/book/b593900.html
□絵・文 多屋 光孫
□定価=本体1800円+税
□B5判変型(237×182ミリ) 48ページ 上製カラー
□ISBN 978-4-7726-1480-1
□全国書店、ネット書店各店で好評発売中

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