心に鬼を 魂に炎を(その10) 犯罪を犯しているとは思えないが、キレイごとだけでは語れない親子の人生。人は闇に落ちてしまうのか?

心に鬼を 魂に炎を(その10)

キレイごとだけでは語れない親子の人生。人は闇に落ちてしまうのか?

犯罪を犯しているとは思えないが、事実と違うことを言い出すことは十分に考えられる。

鬼岩 正和(おにいわ まさかず)

「わかりました。それでは改めて電話をさせていただきます。代表の番号でよろしいですか?どなた宛にご連絡すればよろしいでしょうか?」

「それではお名前を言っていただければわかるようにしておきます。」

「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

 

これでようやくひと段落というところか? イヤ、まだまだか。

事情聴取にしても私のことを調べただけでほとんど聞かれていない。

現場検証にしても写真を撮ったりもしなくちゃならないだろうし。

何といっても、ばあさんが何を言い出すのかわからない。

犯罪を犯しているとは思えないが、事実と違うことを言い出すことは十分に考えられる。

外見的にはあまり感じないが、精神的にはかなりダメージがありそうだし、そもそも、聞かれている内容を理解できるだろうか?

 

警察も家に来るということだし、ひとまず家に帰ろう。

 

自宅に戻ると、すでに午前2時を過ぎていた。

やはり緊張していたのか、時間の感覚がずれているような気がする。

 

しばらくすると警察の方々がやってきた。

思っていた以上の人数だ。まさか、鑑識の人まで来るとは考えていなかった。

「お待たせしました。早速ですが現場の写真などを撮らせてください。」

そういいながらも、鑑識の人たちや警察官、7人も来るとは。

「お父さんが亡くなっていたのはどちらですか?」

「そうです。そのベッドの上です。」

 

ベッドの上の布団やシーツ、そしてベッドの下までも何やら調べている。

 

「それじゃ最初に発見したのはお母さんでしたっけ? その時のことを最初から教えてください。」

「えぇっと、なんとなく気になって見に行ったら息をしていないようなので、すぐに二階にいる息子を呼びました。」

エッセイ警察,遺体

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